ニコラスとの再会~vol6(UGANDA)

ニコラス撮影の写真
ニコラスは写真に興味があるらしく、去年も私からカメラを奪い何度もシャッターを切っていた
今回ニコラスと、どうしても会わなければならなかった理由は、「今日の写真は来年持ってくるからね」と昨年の取材時に交わした彼との約束があったからです。
私をよく知っている方はご存じかと思いますが、私はあまりマメではなく、さらに頻繁に約束を忘れます。
(迷惑をおかけしてことがある方、この場を借りて再度心からお詫びします…)

しかし、ニコラスとの約束だけは、なんとしても守らなければなりませんでした。

なぜなら、「彼はLRAに誘拐されている間の体験が原因で大人を信じられなくなっている」と、インタビューをさせてもらった時に通訳として付き添ってくれていたカウンセラーの方に話を聞いていたからです。
そしてニコラス本人にも、「1年後なんてずいぶん先の話だし、どうせこないんでしょ」と冷めた目で言われました。

ですから何がなんでもニコラスに会って、写真を手渡さなければならなかったのです。
ニコラスの家にて
一年ぶりに会ったニコラス。成長期のはずだが、あまり背が伸びていなかった
一年ぶりにあったニコラスは、ちゃんと私を覚えてくれていて、ちょっと驚いた顔をした後、はにかみながら近づき手を差し出してくれました。
そしてバックから写真を取り出し手渡すと、一緒に暮らしている親戚と笑い声をあげながら次々と写真をめくり「サンキュー」と目を輝かせながら言ってくれました。

その笑顔を見たとき、「昨年より自然に笑えるようになったな~」と思ったのですが、ふと彼の全身を見ると、その姿があまりにも変わっていないことに気付きました。

年齢から考えて一年あればそれなりに体が成長しているはずなのですが、私の肩くらいまでだった身長はほとんど変わらず、体重も増えているようにはみえません。

いまニコラスは彼の両親や兄弟ではなく遠縁にあたる家族と暮らしています。
LRAに一度誘拐された彼は、ウガンダ北部の一部に根強く残る古い風習により「汚れた存在」として、自分が生まれ育った村に戻ってくることを拒否されてしまっているのです。

いままでアフリカを取材してきて何度も目にしたことですが、何らかの問題を抱えた縁者を受け入れている家族は結構あるのですが、やはり自分たちの子どもに対する対応との差が存在します。

笑顔で写真に見入るニコラスとその家族。
銃弾が飛び交う目に見える紛争は終わっても、ウガンダ北部の人々に平穏な日常が戻るには、まだまだ時間がかかりそうです。

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